THREE+

三十歳から始まった、育児・夢・仕事・現実に、感謝と喜びの感情が複雑にからむブログ。

日本のドローン市場が消えてしまう危機に気づいているか?



首相官邸に墜ちてから以来、何かと日系メディアにも頻繁に登場する機会が増えたドローン。


目につく見出しは、

首相官邸上空など、飛行禁止に」

首相官邸事件を受けて、飛行範囲が広いドローンには無線免許を義務付けへ」

など、一気に規制へ向けた流れを強調するものばかり。


もちろんテロの危険性はある。
首相官邸事件ではセシウムが検出されるなど、他にも海外では天然痘や他の生物兵器を含む、テロ兵器と関連させた、公共の安全性を脅かす危険性は認める。


でも、本当にそれだけで一気に「規制」してしまって良いのだろうか?


日本はこれから労働人口が益々縮小していく。
労働人口は都市部だけでなく、全国規模で課題となるだろう。

またエネルギー政策の不安定さから、省エネの傾向が色濃く残るだろう。

その様な環境下で新たな市場形成というのが必要になる。

日本の競争力云々ではなく、日本が生き残るために。


その一つの芽が「ロボット」だということは誰もが認める傾向だと思う。

ペッパーや、古くはasimoがその典型。

家庭に普及するRoomba以外にも、介護用ロボット、手術ロボット、とロボットの活躍する場は、挙げれば切りがない。


なのに、なぜドローンはダメなのだろうか。


日本におけるロボット像は、古くからマクロスガンダム
彼らのように、人型ロボットでなくてはいけないのか?
猫型ロボットのドラえもんならいいのか?

ならば、自動車メーカーの生産ライン上のアーム型ロボットはどうだろうか?


なぜ、ドローンはダメなのだろうか。


私が危惧しているのは、ドローンを議論なくして一気に規制してしまうこと。

規制をかけることは簡単で、誰にも責任が生じない。
なぜなら規制により失ったものは、見えないままだから。

一方で、規制を外したことにより、何かがあればそれは有形であるが故に、責任が生じるため誰もが恐れてしまい、規制は緩和させる方が難しい。


ドローンの規制は、ドローンが生み出す市場の芽を摘むことになる。

佐川急便が、縞々模様のドローンで配達をしたらどうなるだろうか?
ヤクルトレディが、ドローンになったらどうなるだろう?

日本郵政が、牛乳屋さんが、豆腐屋が、と日本の見慣れた物流の世界にドローンが介入した時の市場はどうなるだろうか?

これを考えた人はいるのだろうか?


都市部への人口の過剰流入により、過疎化する地方。

そういったところを名実ともに過疎化させず、陸の孤島となることを救うために、物流手段の確保策として考えられないのか?


全ての規制が悪く、全ての可能性が善いとは言っていない。

ただ、その規制が摘むことになる新たな市場と、その周辺効果につきしっかりと議論がなされず
世論全体が怖いから規制へという流れは、どうしても責任回避の慣れ合い政治にしか感じない。


責任を取ることがプロフェッショナルだとしたら、
行政にプロフェッショナルがいないのは残念なことだ。



◆参考文献:東京都、都立公園でドローンの飛行が禁止に
http://www.borg.media/prohibition-park/