THREE+

三十歳から始まった、育児・夢・仕事・現実に、感謝と喜びの感情が複雑にからむブログ。

欲しい、と、必要、は違う。欲しいをターゲットにした究極的顧客主義者アップル

アップルウォッチが発売されてから約一か月。

各方面のTech Blogでも、ようやくレビューや批評がひと段落したところ。



「これが未来だ!」

「ぼったくりだ」

「必要ない」

「気になってみてしまう」


色々なレビューが飛び交う中、感じたアップルの徹底的な戦略。

平たく言うと、「完全顧客主義」。


お客様(ユーザー)は神様です。
お客様が欲しい物を作ります。
必要ではない?でも欲しいんですよね?
欲しいなら買いますよね?しかもちょっと高くても。
あ、ご心配なく大好きな弊社ブランドもつけます。
はい、必要ではないかもしれませんが欲しいものを作りました。

ちゃりーん。


ってな具合でしょうか。




ただ、欲しい物ならお金を出してでも買うというのはあくまでも富裕層の話。
そういう人には、超高級版のApple Watch Editionを用意する。

欲しい物には少し高くても欲しくてたまらなくなる。
だって新しいもの好きだし、やっぱり騒がれている最新のガジェットは欲しい。
そういう人には、廉価版(とはいえ相場より高め)のApple Watch Sportを。

あぁ、お客様は『安い』より『本物』を御志向される。
それならとApple Watchが用意されている。


さらに!


ここからがアップルのすごいところ。

多くのレビューが、

懐疑的だが使うと手放せない
完璧ではないがついつい使ってしまい便利
将来を感じる(=今は完璧ではないが絶対にこれからクル!)

という風潮だった気がする。


そう。『欲しい』から『必要』に変えてしまう。それがアップル。


欲しいだけではJustify(正当化)できない価格を、
絶対に必要なものとして、長く使えるようにすることで、存在を正当化。


本当に電話の次は時計かどうかはわからない。

けれども、一つの有効なトライアルではあると感じている。
それは2010年春に初めて「大きなiPhone」と揶揄されたiPhoneを見たときと同じ感覚かもしれない。